ファー素材の扱いについて

ちょうどLierre(リエル)のファーかぶせバージョンをつくっていたので、ファーの扱いについてまとめてみたいと思います。

このフェイクファーという素材ですが、もしかしたら合皮みたいなもので難しそう?と苦手に感じている方もいらっしゃると思います。
が、実はこれ、メリヤス、ニットなんです。
メリヤスっていうとあれですね、編み物だとメリヤス編みってありますし、Tシャツ素材みたいなものも、以前はメリヤスといいました。
メリケン粉みたいな名前ですが、漢字で書くと「莫大小」らしいです。なるほど…なんかわかるような?
私の故郷である和歌山県の高野山の麓地区は昔からメリヤスの一大産地でしたが、現在はその技術を応用したフェイクファーもたくさん生産されています。

まぎれもないニットであることがわかります。

さて、フェイクファーの裁断です。家庭で生地を裁断するとき、やはりダイニングテーブルを片付けて、とか、床のカーペットの上に拡げて、とかだと思いますが、切り方によっては大惨事になります。
コツは、編み地のみを裁断して、毛を出来るだけ切らないこと。これに尽きます。
毛が生えている薄い皮膚だけハサミの先ですくいとって切る、そういうイメージです。

それから、縫い合せるときに中表にあわせますが、
毛はすべて内側に収納しながらマチ針を打ちます。(マチ針はキルト用という長くて細いタイプがおすすめです。)
こうすることによって、ミシンをかけたあとに、目打ちなどで毛を引っぱりだしたりする必要がなくなります。
目打ち等でひっぱり出すと、このテの化繊の糸は結構傷んでしまいます。モシャモシャになって艶がなくなったりしてがっかりです。


このままじゃダメですよー それに中表の相手の生地端も見えやしない。


きちんと内側に毛足を収納しながら…角もね。


一切目打ち等で引き出していません。自然な感じに縫えました。

この要領で縫えば、ニット地を縫うのとほとんどかわりはありません。

ちょっとした歪みなども隠してくれるし、一見して手づくりには見えないため、秋冬になると、この素材も選択肢に加わるのかとワクワクがとまらない私なのです。

【使用した材料】
●かぶせ フェイクファー
フォックス グレーベージュ(中野メリヤス工業 exterial fur shop)
●本体 ニット地に薄手の接着芯
●ファスナー袋 ナイロンオックス
切って使えるコイルファスナー(roll online shop)

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フラットポーチの型紙【lierre
○ダウンロード版500円(税込540円)
○印刷版650円(税込702円)


切って使えるコイルファスナー)
50cm150円(税込162円

 

 

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